
サードパーティーCookieがChromeで使えなくなる?
1月の中旬に、Google Chrome が、2年以内にサードパーティーCookie のサポートを終了するというニュースが流れてきた(ITmedia NEWS)。ここ数年、Webの世界は、プライバシーが非常に重視されている。その流れを受けてのものである。
後で説明するが、サードパーティーCookie は、Webサイト間(ドメイン間)をまたいで、情報をやり取りできるものだ。このサードパーティーCookie が利用できる環境では、Web広告企業が個人を特定しつつ、Webページの閲覧履歴を入手することができる。
図書館の貸出履歴がプライバシーであることを考えれば、Webページの閲覧履歴もプライバシーであることは容易に想像できるだろう。何に興味を持ち、何を精読したか。それは、その人の内面を反映したものだといえる。近年、サードパーティーCookie が目の敵にされるのは、こうしたプライバシー上の理由がある。
今回の発表に先立って Google は、2019年の8月に「Privacy Sandbox」という仕組みを提案している(参照:CNET Japan)。これは、プライバシーを守りつつ、広告に必要な情報は利用できるようにするというものだ。
こうした技術の提案と開発は、Google の微妙な立ち位置を反映している。Webブラウザを開発している企業であると同時に、Webの広告企業である Google は、個人情報を集めたい側でもある。
個人情報の収集は我慢するにしても、広告の効果測定はできないと困る。また、広告の効果を最大化するために、ユーザーの興味の対象も分からないと収益が減る。そうした Google の事情を反映して、「Privacy Sandbox」は、広告系の機能が複数集まったものになっている(参照:DIGIDAY[日本版])。
Google は今後、サードパーティーCookie の禁止を段階的に進めていき、その代わりに自社が主導する「Privacy Sandbox」を普及させたい考えだ。しかし、同じWebブラウザ開発会社でも、広告とは無関係なところは、もっと早く対応を進めている。
Mozilla Firefox は、2019年6月の時点で、サードパーティーCookie のブロックが、デフォルトで有効になった(参照:ITmedia NEWS)。
Apple の Safari では、2017年の9月に、ITP(Intelligent Tracking Prevention)という広告トラッキング防止機能を始めている。Appleは、その後段階的に ITP のバージョンアップを続けて、サードパーティーCookie への締め付けを強化している(参照:ウェブ部、TECHSCORE BLOG)。
対して、Web広告企業である Google の動きは遅い。「Privacy Sandbox」についても、自社の権益を最大限守るためのものではないかという疑問もある。
"パーティー" - Google ニュース
February 07, 2020 at 01:32PM
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Chromeで使えなくなるかもしれない「サードパーティーCookie」って何? 強まるwebにおけるプライバシー意識(HARBOR BUSINESS Online) - Yahoo!ニュース
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