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講談社が仕掛ける「LIVEエンターテインメントビル」・Mixalive TOKYOの魅力と狙いに迫る(エムオンプレス) - Yahoo!ニュース

東京・東池袋のサンシャイン60通りに、新たなエンタテインメントの拠点が誕生する。2019年夏までシネマコンプレックス「シネマサンシャイン池袋」が運営されていたビルの地下1階・2階と4階から9階が「Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)」に生まれ変わった。ミクサライブは6つの映画館スクリーンがあった巨大なスペースを、シアター、クラブ、ホール、スタジオ、カフェ、ストアとそれぞれ異なった業態にして最新カルチャーを届ける。
2019年12月の発表で、事業統括するのが講談社であることが明らかにされると、ちょっとしたサプライズとなった。大手出版社がライブエンタテインメント開発・運営に本格参戦するからだ。さらに事業パートナーには、キングレコード、テレビ東京、ネルケプランニング、ブシロード、ムービック、UUUMといったエンタテインメントの有力企業が並ぶ。大きな取り組みだ。
なぜこんなにも多くの企業が池袋に引き寄せられるのか? 出版社がライブ施設に進出する理由は? そしてミクサライブでは、どんなことが起きるのか? 池袋の魅力とミクサライブに迫ってみた。

【詳細】「LIVEエンターテインメントビル」Mixalive TOKYOの魅力

文 / 数土直志

※取材は3月初頭に行われました。新型コロナウイルス感染症の流行を受け、2020年4月現在、施設のオープンは未定となっています。

◆いまカルチャーシーンで、最もホットな池袋

アニメ、マンガ、ゲーム、コスプレ……日本を代表するポップカルチャー界隈で、いま大きな変動が起きている。カルチャーファンの流れが、東京・池袋に向かいだしている。
ひと昔前までであれば、秋葉原や中野がポップカルチャーの街として名前があがった。池袋は大きな街だけれど、少し特徴に欠ける、繁華街として渋谷や新宿から一歩後ろとの印象だった。
ところがいま池袋は、他の街を凌駕する勢いで成長する。新しい映画館や劇場が次々と立ち上がり、とりわけカルチャー面で注目が増している。ハード面の変化もあるのだが、街の雰囲気や客層といったソフトな部分も大きく変わった。

もともと池袋は、2000年代初頭にアニメやマンガ・ゲームが好きな女性ファンの街として一部で知られるようになった。女性に人気のアニメイト本店やコスプレ制作の材料調達に威力を発揮する手芸用品のユザワヤ、さらに女性向けグッズ・同人誌ショップ、執事喫茶といった店舗が東池袋を中心に数多く集まるようになった。若い女性が多いことから地域一帯が「乙女ロード」と呼ばれるようになったのは、2000年代半ば頃だ。
女性パワーを本格的に感じさせたのは、2010年にスタートした「アニメイトガールズフェスティバル(AGF)」だろう。乙女系コンテンツをコンセプトにしたAGFは急成長、10周年となった2019年には2日間で10万人以上もの動員となった。

そして今、「女の子の街」からさらに大きな変化を見せる。客層の広がりが起きているのだ。地域のランドマークであった「シネマサンシャイン池袋」がスリーン数12の巨大シネコン「グランドシネマサンシャイン」として巨大なビルに移転、旧豊島公会堂・区民センター・分庁舎は再開発され商業とエンタメの巨大施設「Hareza(ハレザ)池袋」に生まれ変わった。アニメイト本店隣接の池袋保健所庁舎も新たにアニメイトに変わる予定だという。
なかでも注目されるのが、映像・ライブ施設の増加だろう。もともと西口に東京芸術劇場があり、小劇場の活動も多かった。それにグランドシネマサンシャインの12スクリーン、TOHOシネマズ池袋の10スクリーン(2020年7月オープン予定)、ハレザ池袋の8つの劇場、西口の円形劇場が次々にオープンする。
いま世の中のカルチャー消費は、「モノ」から「コト」に移動している。池袋はこの波に乗る。「ライブな街」が特徴となり、これまでより幅広い人たちが池袋に足を向ける。秋葉原や新宿、渋谷とエンタテインメントのトレンドを発信する街は少なくないが、これが池袋の新しい特徴だ。

女性向けから育ったポップカルチャーの街、そして劇場とライブの街、このふたつの流れをひとつにまとめたのが、Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)である。「LIVEエンターテインメントビル」を打ちだすことで、池袋らしいカルチャー発信の拠点として活躍が期待されている。

◆Mixalive TOKYO 誕生のきっかけ

ミクサライブ東京は、「サンシャインシネマ池袋」のあったビルを活用している。サンシャイン60通りの真ん中と、場所の便利さは昔どおりだが、ビルの内部および外観の印象は大きく変わっている。ビルの正面に設置された池袋一の規模を持つ約88m×約47mの街頭ビジョンはミクサライブの象徴だ。

ミクサライブはいかにして誕生したのだろうか。プロジェクトを運営する講談社 ライツ・メディアビジネス局事業開発部長の松下卓也氏は、「シネマサンシャイン池袋」が「グランドシネマサンシャイン」として移転することが決まった2年半前に、オーナーの佐々木興業から話があったのがきっかけと説明する。もともとは講談社単独プロジェクトであったが、ネルケプランニングを最初にキングレコード、UUUM、テレビ東京、ブシロード、ムービックと次々に有力企業が集まった。
松下氏は「ネルケプランニングさん、キングレコードさん、UUUMさんのプロジェクト参加が見えたタイミングで、上司から一棟借りも視野に入れよとの指示が出て、一気に話が進んだ」という。有力企業が次々に参加したのには、やはり池袋という街の魅力があったと言えそうだ。

ところが松下氏は「正直言いますと、初めから池袋に絞ってビルを探したわけではありません。あくまで結果として池袋で最高の、エンタメの一等地を借りられることになりました」と説明する。また「豊島区さんとやりとりすることも多いのですが、区の協力もすごいです。皆さんが豊島区をエンタメの街として盛り上げていこうとの姿勢があって、すごく協力していただいている」と言う。偶然が重なり、結果としてベストな地・池袋が選ばれたわけだ。

◆トータルな魅力を発揮する「雑誌のような施設」に

ファンにとって気になるのは、ミクサライブでどういった体験ができるかだろう。
シネコン時代に6つあったスクリーンは一部に映写設備も残したが、かなり大胆に改装された。全体がロマン漂うインテリアに統一され、落ち着いた雰囲気になっている。
例えば地下2階のフロア全体、そして地下2階までの下り階段は書棚をあしらった壁紙でまとめられ、出版社である講談社のルーツを感じさせる。

出版社の強みが活かされているのは、内装だけでない。地下2階にある「Hall Mixa(ホールミクサ)」は講談社が自ら企画をするスペースになる。実施される企画にも、書籍の著者の講演イベントなど、講談社ならではのものも多くなる。

プログラムについては「10代~30代の女性が主なターゲットですが、実は演目ありきです。各社のアイドルやアーティスト、舞台、まずはそこが重要です」と松下氏。

ホールミクサのほか、アーティスト、アイドルが姿を見せるキングレコードの「Club Mixa(クラブミクサ)」、ネルケプランニングの舞台が上演される「Theater Mixa(シアターミクサ)」。9階の「Live Cafe Mixa(ライブカフェミクサ)」はシダックスによるもので、コンテンツと映像、ライブ、そしてフードがまさに交錯するショー形式の新しいエンタテインメントを提供する。

「Studio Mixa(スタジオミクサ)」はテレビ東京が運営し、『あひるの空』展からスタート。「Store Mixa(ストアミクサ)」は、ブシロードのショップになる。一際高い天井が、ここも以前はシアターであったことを感じさせる。新しさとレトロが入り混じった独特の空間だ。

盛りだくさんの施設は、それぞれの役割を持っており、トータルとしてさらに魅力と効果を発揮する。ごった煮にも見えるが、全体をまとめる大きなコンセプトがあり、さらに各施設のコンセプトのベースに流れるものが共通する。
「箱貸しでなく、ひとつのメディア、雑誌のようなものと考えています。各演目を集めて、それをプログラムとして組みます」と、松下氏は6つの施設の連動を説明する。
また「長いこと紙でやってきましたが、デジタルが一般的になったらそこにお客さんが求めるコンテンツを乗せるのが出版社。世の中でいまライブが注目され、生身の体験をしたいなかで、講談社がライブビジネスをやるのはなんの違和感もないです」と今回のプロジェクトの意義を語った。

今後は「もともと海外、特に中国からのお客さんが多い場所なので、そうした方にも喜んでいただける演目を作りたい」といったインバウンド対応や「ホールミクサのこけら落としはVR演劇なんですよ。舞台の中にVRを混ぜ込んだものです」と最新テクノロジーとの融合も目指す。ミクサライブをスタジオと考えて、池袋からネットを通して国内外への発信も考えている。

ミクサライブは講談社、そして国内の様々なエンタテインメントの壮大な事件ともいえる。一体何が起きるのか分からない。そんなサプライズな場になって行きそうだ。

講談社が仕掛ける「LIVEエンターテインメントビル」・Mixalive TOKYOの魅力と狙いに迫るは、WHAT's IN? tokyoへ。

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